ほねつぎ

Storyスペシャルインタビュー

施術内容はそれぞれに。でも絶対にブレない『診る』こと

西口 亮さん

西口 亮さん

株式会社Amber(アンバー) 代表取締役

「“診る”ということにこだわりをもっている」と語るのは、大阪府でにしぐち接骨院を3店舗運営する西口さん。「施術という手段を通じて、地域の人々と良好な関係性を築き続けたい」。

西口さん

自信は持てない。だから学び続ける

25歳の時に独立開業を果たす。17坪、ベッド6台を3人で運営していた。開業から約2週間で、ベッド数もスタッフ数も足りない状況になったのだという。「独立当初は不安しかなかったですが、人は“自分が経験したことしかできない”と思うんです。今まで経験したことのない症状の患者さまが来たらどうしよう…という不安もありましたが、独立したからには誰にも頼れない。だから、常に勉強して対応できるよう自分を高めていかないとと思っていました。もちろん今もそれは続けていますが、どこまで行っても本当の意味で自分に自信は持てないのだろうと思います」。

西口さん

『診る』にこだわる

西口さんは「診る」ということにこだわりを持っている。「患者さまを“みる”っていう表現には、3種類あると思っています。一番シンプルなのが、目に映ったものを『見る』。その次は、ものを観察する時の『観る』。そして、『観た』結果何かしらの判断を下すのが『診る』です。僕は3つ目の『診る』をすごく大切にしています。『診る』が流れ作業のようになっている施術者が多いのではないかと思っています。観察した結果、何が身体に起こっているのかを正確に見極め、患者さまにアウトプットすることが何より大切なプロセスだと考えています」。

「学んだことは、きちんと目の前に現れるもの」と西口さんは語る。ある症状が気になって調べていた翌日、その症状を抱える患者さまが来院したことが幾度となくあったそうだ。「勉強して準備したからこそ、試されるかのように目の前に患者さまが現れる。準備不足の状態で患者さまを受け入れることがいかに怖いことなのだろうと思います」。しっかりと『診る』ことができていなければ、自信を持って即答することはできない。その患者さまの身体に何が起きているか理解できていなければ、人に説明することはできないはずだと西口さんは続ける。「診るポイントが正しくないのか、診るための知識が不足しているのか…。もしそんなスタッフがいたら、横やりを入れてでも患者さまの状態を診に行くようにしています」。

西口さんは、リサーチも兼ねて他の接骨院に何度となく足を運んでいるそうだ。「これはよく効くから」と電気を当てられ、施術が終わったあと「どう?」と聞かれた。「うーん…、少しマシな気がします」と返したところ、『よかった、よかった。では、また来てくださいね』とだけ言われ帰されることもしばしばあったと言う。「態度がすごく横柄だったり、明らかにタバコのニオイがしたり…。リサーチしてみて、自分が望むような接骨院が少ないということに気付きました。自分の院は、入ってきたら開放的で明るく、楽しい気持ちになるよう心掛けています。サービス業なので、患者さまを受け入れるホスピタリティは絶対に大事だと思っています」。

西口さんと院スタッフさん

西口さんの未来

西口さんは現在、解剖学の知識を取り入れた「運動機能整復セミナー」の講師を務めている。「様々な施術方法や手段がありますが、“診方”は基本的に一緒だと思うんです。“診る”、“把握する”というところがベースになり、的確な手段を選択する。一番大事な根幹の部分が強いか弱いかで、施術の差は歴然と出てくると考えています。人間の頭の先から足の先まで、参加者全員と共有できる教科書のような役割ができればと思っています」。
「結果は選べない。でも、行動は選べる」―。これは西口さんが最近とてもしっくりと来た言葉なのだと言う。「選んだ行動によってしか結果は出ないので、良い結果をもたらすための行動を起こすべく、これからも様々なことと向き合い、考え続けたいです」。

今を語る西口さん

西口さんが独立開業した当初からモットーとしていること、それは“地域の人から愛される接骨院になる”ことだ。「良いサービスがあるとか良い先生がいるとか、それだけではなく、距離感の近さというか。家族に会いに行くぐらいの身近さで通ってもらえることが理想です」。道端で患者さまと出会えば必ず挨拶をして、気軽に「どこに行くの?」と会話できるような地域とのつながり方を心掛けているのだと言う。「施術という手段を通じて、地域の人々と良好な関係性を築き続けたいです。そのためにたゆまず行動し続けたいです」。