ほねつぎ

Storyスペシャルインタビュー

高松市の健康に生涯関わりたい。

杉山 隆之さん

杉山 隆之さん

株式会社アルマ 代表取締役

「すべてに感謝をし、地域の健康にお役立ちする」を企業理念に、香川県できずな接骨院グループを展開する杉山さん。「身体の不調を感じたら、気軽に誰もが接骨院を訪れる未来を」。

四国一の接骨院を目指して

杉山さんは現在、香川県高松市できずな接骨院を5店舗と、訪問鍼灸マッサージを運営している。

杉山さんが独立するまで勤めていた接骨院は、保険施術がメインだった。半年で分院長を任され、幹部になるまでになった。しかし、保険の範囲では限界があり、柔道整復師としてもっと技術で勝負したい、患者さまの悩みと真摯に向き合いたいという思いが強くなり、独立して自分の接骨院を持ちたいと意識するようになった。

院の様子

2011年に念願の独立開業を果たす。2012年までは院長兼経営者として、たった一人で接骨院を運営していた。接客も施術も売上管理もすべて一人。目の前の患者さま一人一人とじっくり向き合うことができた。

しかし一方で、集客のための戦略を講じる時間が取れない状態が続いていた。そのときふと考えたのが、「院長のポジションを誰かに委ね、自分は経営者という立場でマーケティングやプロモーションを検討できないか」ということだった。

その後分院化を決意するが、柔整師が採用できず出店時期が伸びてしまった。店舗を契約したものの、出店できないという状態が続いた。半年後、ようやくスタッフを雇用し、2店舗目の出店に踏み出した。

「業界に風穴を開けられたかもしれないと感じました。当時は保険依存の接骨院ばかりだったため、自費施術を提供することで、患者さまに本物の施術を知ってもらえたという手応えがあったのです」。さらに、法人化して社会保険を導入できたことで、スタッフが安心して働ける環境を整えることができた。

3店舗まではトップダウンで何とか進められたが、4店舗を出店した段階で流れが変わったと感じた。現場から離れ、マネジメントが難しいと思うことが多くなった。離職者も増え、売上の伸び悩みが続いた。「数字を上げることに固執していたのかもしれません。会社を大きくしなければという思いが先走っていたのでしょう」と杉山さんは語る。

ほねつぎオーナーになるまでを語る杉山さん

自分たちだからこそできる価値を

4店舗展開で悲鳴を上げ始めた組織の経営課題は、5店舗目の開業で露呈し始めた。そんな時にほねつぎ担当者から「店舗を拡大し続けることではなく、継続させることが重要」という言葉を聞き、考え方が変わった。「5店舗目を出すという目標だけが先行し、患者さまにどんな価値を提供するか、働くスタッフたちがどうすれば続けたいと思うのかが抜け落ちていたということに気が付きました」
そして組織の立て直しを図る中、訪問マッサージ事業を始めた。きっかけは、営業活動で介護施設を訪問する中、「介護施設でのリハビリテーションの内容は十分ではない」と感じたことだった。自分が持つ技術や知識により、ただ「見守る」のではないサポートができると確信した。最初は訪問先でのハプニングやトラブル、失敗も経験したが、次第に申込をもらえるようになり、施設からの紹介も絶えることなく、利用者数は右肩上がりで増加した。

「患者さま中心」のマネジメントで成功

2021年最初の院長会議でのこと。院長に向けて売上目標の話をしてしまった。これまで”患者中心”だった組織のコンセプトが、一気に”売上中心”に変わってしまう可能性がある発言だった。これまでも、これからも、ここで接骨院を経営できるのは、患者さまと向き合っているからこそであるということを、深く心に刻み込んでいる。
株式会社アルマでは、今年結婚や子供の誕生を控えるスタッフが多い。お金だけではなく、時間の面でも、もっと豊かな生活を送れるような組織にしていきたい、と改めて感じている。子供が生まれる社員には、時短勤務ができるなど、社内の協力体制を見直したい。

院の様子

杉山さんの未来

「自分の理念である“お役立ち”と、経営者としての日々の業務がリンクし出したと感じています。点と点がやっとつながった気がします。目の前の患者さまにいかに喜んでもらうかという、施術者を目指した頃の初期衝動を思い出しました。今、すごく楽しいです」。プライベートでもサーフィンを始めるなど、忙しい毎日の中で、今までやったことがないことに挑戦し始めた。「前職から顔見知りの患者さまには、『楽しそう』『生き生きしている』と言われるようになりました」。

杉山さんの今

「将来的には7店舗の出店を視野に入れています」という杉山さん。ほねつぎに参加して得たノウハウと、自身が長年経営に携わる中で培った経験を、たくさんの人に広めたいと語る。
そしてもうひとつの夢は、社会における柔整師や鍼灸師のポジションを変えること。身体の不調を感じたら、気軽に誰もが接骨院を訪れる未来を作りたい。また、現在も運営している訪問鍼灸マッサージを地域に広めたいと願っている。そうすることで、「地域の人々やそのご家族の健康づくりに生涯関わっていきたい」と語っている。